ETCカードで困った時の対処法(法人編)
1枚のETCカードで法人で所有する違う車にも使えるの?
1枚のETC法人カードを発行してもらい、自分の車だけではなく違う車にも使えるのかどうか疑問を抱えている方は多いかもしれません。
法人や個人事業主専用のETCカードだけではなく、個人で使用するETCにも該当しますが、違う車でも使えるかどうかはその種類によって異なります。
基本的に自分名義ならばETC車載器があれば複数の車でも使えますし、レンタカーを借りた場合でも挿入して高速道路のETCレーンを通行できるのです。
しかし、持っているカードの種類によって違いがあるので一度確認しておきましょう。
- ETC法人カード:どの車に乗っていても請求する人を指定するだけなので、1枚で複数の車で利用できる
- ETCパーソナルカード:保証金の設定で口座から引き落としされるタイプで、原則として違う車でも使用できる
- ETCコーポレートカード:セットアップしたETC車載器でしか利用できず、社用車にしか対応できない
このような設定がどの発行会社でもなされており、ETC法人カードならば色々な車両でご利用できるので利便性は非常に高いのではないでしょうか。
- ・1ヵ月の高速道路の利用料金がそこまで高くない
- ・車両とカードを組み合わせて限定するのが難しい
- ・会社で使う様々な車に対応させたい
上記のようなケースではETC法人カードがベストなので、発行会社へとアクセスして申し込んでみてください。
違う車に使えないETCコーポレートカードにメリットはあるの?
ETC法人とは異なり、ETCコーポレートカードは1枚ごとに車両の登録が必要となるので違う車には使用できません。
「ETCコーポレートカードにメリットはない!」と考える方は多いかもしれませんが、メリットを以下では簡単にまとめてみました。
- ・特定の高速道路で大口・多頻度割引が適用されるのでお得
- ・1ヶ月間の高速道路の利用料金が高ければ高いほど割引額も大きくなる
- ・ETCの利用状況を管理できるので管理業務が合理化される
- ・ETC法人カードと同じように深夜割引や休日割引が適用される
1枚のカードで1つの車両にしか使えない代わりに、上記のようなメリットが得られます。
割引率に関しては発行会社によって異なるものの、アイビーネット事業協同組合では首都高速の利用で5,000円~10,000円で10%、10,000円~30,000円で15%、30,000円~70,000円で20%と非常にお得です。
会社によってどちらが適しているのかじっくりと吟味した後に申し込んでみてください。
ETC法人カードを紛失するとどうなるの?
- ・紛失したらどうなるのか?
- ・盗まれたらどうするのか?
このような疑問を抱えている方は多く、クレジットカードと同じように気になるはずです。
紛失したり盗難に遭ったりしたらまずはカード会社のカスタマーサポートへと連絡し、利用停止の手続きをしなければなりません。
お客様センターやカスタマーサポートへと早めに連絡し、不正利用のリスクを考えれば必要に応じて警察にも届け出てください。
「自分のETC法人カードはクレジットの機能がなく、ショッピングやキャッシングができないから放置しても大丈夫なのではないか?」と考える方はいます。
確かに、クレジットの紛失には十分に注意しなければならず、以下のような流れで対処しなければなりません。
- ①直ぐにカード会社へと連絡して利用を停止してもらう
- ②紛失した当日のタイミングで警察に届ける
- ③カード会社へと問い合わせの確認にもなる届出番号を知らせる
- ④数日後に再発行の手続きを行う
- ⑤新しいカードが郵送された後に再登録を行う
しかし、ETCカードも別の車で使用でき、放置していれば高速道路を不正に利用されて自分のところに請求が来ます。
そのトラブルを未然に防ぐためにも、紛失や盗難に気付いたら直ぐに連絡して利用を停止してもらいましょう。
ETCコーポレートカードの場合は車両が限定されているので焦る必要はありませんが、念のために忘れずに連絡してください。
ETCカードを失くさないように管理しよう
失くさないようにしっかりと管理しなければなりません。
紛失して利用停止の手続きを会社へと依頼し、一定期間後に再発行しなければならないので面倒です。
クレジットと同じようにETC法人カードも普段から失くさないように注意が必要で、自社で管理していればトラブルを未然に防げます。
- ・同じ車でしか使用しないのでETCカードを差しっぱなしにしている
- ・複数の車両で使うので使う度に抜いている
このように会社によってETC法人カードの使用方法は異なり、従業員へと渡す場合は上の人間の管理が大切です。
従業員のいない個人事業主が1台の車でETC法人を使うのならば、そのまま差しっぱなしにしていても問題はないでしょう。
しかし、夏場の車内は想像する以上に高温となり、形が変形したり故障したりして誤動作のリスクがあるので、できる限りETC車載器から抜いて管理してください。
ETCカードは法人用に複数枚持てるの?
法人はクレジットカードを複数枚持った方が良いと考えられており、経営者が持つものと従業員が持つものでは利用用途が大きく異なります。
ETC法人カードに関しても複数枚を発行した方が良く、どのようなメリットがあるのか以下では簡単にまとめてみました。
- ・複数の従業員へと配って高速道路の利用料金の割引特典が得られる
- ・万が一忘れてしまった場合でも、もう一枚のカードがあれば利用できる
- ・一方の有効期限が切れて新規のものを入手し忘れていても、2枚持ちならば更新を待たずにETCを利用できる
このようなメリットがあり、クレジットと同じようにETCカードも「○枚までしか持ってはいけない」という決まりは特にありません。
必要不十分に作成する意味はないものの、管理できる範囲内で作っておけば役に立ちます。
以前のETCは割引特典が100㎞までしか適用されず、「100㎞を超える前に一度高速道路の出口から出る」⇒「別のETCを使ってもう一度入る」という方法で最大で200㎞まで割引価格で利用できました。
しかし、現在では同一の車に対して走行距離に関わらず1回の料金で割引が適用されるようになり、「複数枚を持つ利点が少なくなった」という意見も出回っています。
それでも、上記のようなメリットが得られる点では一緒ですし、個人事業主ならばまだしも従業員の多い法人の場合は1枚のETC法人カードだけでは足りないケースが多いのです。
そこで、複数枚のETC法人カードが欲しいという方は、会社の公式ホームページへとアクセスして何枚まで発行できるのか確認してみましょう。
- ・複数枚発行OK
- ・5枚まで発行可能
- ・親カード1枚につき1枚のETC法人カード
- ・1枚しか発行できない
上記のように会社によって発行可能枚数には違いがあり、複数枚を発行してくれるところを探して申し込むべきです。
年会費や発行手数料が無料と設定されているETC法人は増えており、異なるカード会社で1枚ずつ申し込むのも選択肢の一つとなっています。
クレジットならば異なるブランドの使い分けで効率良くポイントが貯められるものの、ETC法人カードに関しては還元率に大きな差がありません。
経理の計算も難しくなるのでおすすめできる方法ではありませんが、異なる会社のETC法人を持ってはいけないという決まりはないのです。
利用方法に正解不正解は特にないので、自社の状況に合わせてベストな方法を選んでください。